医師転職 実際の流れ

長年医局に所属されている先生など、勤務先を変わることはあっても、実際にご自身で転職活動をすることが初めての先生もいらっしゃると思います。今回は実際に何度も転職活動をした経験がある管理人が、医師転職の実際の流れをご紹介してみようと思います。

まずは、医師求人会社に登録する。

まず転職活動のはじめの一歩は、医師求人会社に登録してアカウントを作成することです。既に過去に登録した会社がある先生は、そちらを利用していただくことが可能です。求人会社を選ぶ際は、管理人オススメのこちらのサイトもぜひ参考にしてください。

アカウントを取得すると、募集求人を閲覧することが可能です。公開している範囲は求人により異なります。具体的な医療機関名まで公開しているところもあれば、名前は非公開で大まかな地域だけ公開している場合も少なくありません。まずは、先生の希望する地域、診療科で検索をかけてみましょう。

医療機関名を公開していない場合でも、問い合わせフォームから詳細を教えてほしいと送ると、割とすぐに教えてもらえます。もちろんこの段階では転職を本格的に考えていなくても全く問題ありません。

転職エージェントとの面談

新しいサイトに登録すると、先生の現状を伺う連絡がメールや電話で来ます。差し支えない範囲で答えれば大丈夫です。求人会社によっては一度面談の打診があります。もしお時間が許せば、一度面談を受けてみることをおすすめします。

面談ですが、先生の都合の良い時間や場所に合わせて、エージェントが会いに来てくれます。職場や自宅の近くの喫茶店で話をすることが多いです。こちらの段階では、特に今すぐ転職を考えていない段階でも全く問題なしです。常勤に限らず、近くのスポットアルバイトの情報や、その地域の動向なども教えてくれます。

対面で会うメリットは、エージェントによってはオフレコ情報も教えてもらえることです。オンラインなど記録に残ってしまう方法ですと、なかなか言えないこともありますが、直接会う場合は、本音を話してくれることもあります。私も気になっていた、ある医療機関について尋ねたところ、大きな声では言えないが、あまり良い噂を聞かない、、、というアドバイスを頂いたこともありました。

また一度会って、人間関係を構築しておくと、その後に色々と相談しやすかったり、探している求人がでたら声をかけてもらえるなどのメリットもあります。特に転職を近い時期に考えている先生は、転職エージェントは大きな味方になります。

メルマガはオススメ

また各求人会社は、メールマガジンを発行しています。先生の地域、診療科に応じて新着求人を毎日のように送って知らせてくれます。こちらは転職をまだ本格的には考えていないけど、情報収集したい先生にもオススメですし、転職後も市場にアンテナを張っておくツールとしても有用です。私も転職の予定はない時期も、常に転職市場の動向を探るために複数のメールマガジンに目を通しています。たまにすごい掘り出し物の求人が出ることがあります。

あくまで転職は先生の気持ちで

転職活動での注意点としては、求人会社や転職エージェントなど、転職を仲介する立場の人間は先生に転職をすすめるということです。求人会社は先生を医療機関に紹介することで成り立つ職業ですから、ある意味当然でしょう。求人会社の利益構造はこちらのページでも詳しく紹介していますので、参考にして下さい。(参考記事→医師求人会社の利益構造

あくまで私の個人的な経験によるものですが、焦って先生をなんとか転職させようとする求人エージェントはあまり信用できません。優秀なエージェントほど、先生にとって本当に最適と思われる求人を紹介してくれます。紹介手数料欲しさに、とりあえず給与の提示が高い就職先に紹介しようとするような転職エージェントとは、一旦距離をおいた方が良いです。
先生の希望に合致する求人がない場合は、その時点では様子を見るのも選択肢だということを忘れないで下さい。

転職エージェントは選べない。。

ここで転職エージェントについて少し触れてみようと思います。転職エージェントは、先生が求人会社に登録や問い合わせをしたところで担当がつくことが多く、こちらから指名することはできません。優秀な方か、そうでもない方か、ベテランの方か新人の方かなど、これについては完全に運頼みになってしまいます。中途採用で入職するエージェントもいますので、年齢が上の方でも経験が豊富とは限らず、、これはなんとも見分けが難しいところではあります。

しかし優秀なエージェントが担当になってくれると、色々と親身になって対策を考えてくれたり、情報やアドバイスを貰えるなど、先生の転職に大きな味方になってくれるのは事実です。

管理人の具体例

ここで具体例として、私がある求人会社とやり取りをした際の流れをお示しします。

オススメでも紹介している、とある求人会社が募集している求人が気になったので、詳細を問い合わせてみることにしました。フォームから問い合わせたところ、その日の内に、医療機関名、給与も含めた、求人の詳細を送ってくれました。

具体的な条件や、私がいまどのような条件で転職先を探しているかの確認も兼ねて、一度面談の打診がありました。その会社の人とはまだ直接会ったことがなかったので、一度会って話を聞いてみることにしました。

数日後に自宅近くの喫茶店で面談することになりました。今回もそうでしたが、求人会社との面談ではホテルのロビーにある喫茶店がよく使われます。時間より少し前に到着しましたが、既にエージェントは待機しておられました。そこで問い合わせた求人の詳細を詳しく教えてもらいました。また私が問い合わせた求人の条件に近い地域、条件の求人で、ウェブ上にはまだ公開になっていない求人の情報も持ってきてくれており、それらの情報も貰えました。

面談では、現在考えている転職の希望などを話しました。あまり転職には関係ない雑談もするなかで打ち解けていくと、いくつかオフレコの情報を教えてくれました。少し気になっていた、ある医療機関について尋ねると、そこは院長先生が変わっている方でやめたほうがいい、、また〇〇会は、ややブラックなので避けたほうがいい、、などの裏情報も教えてもらえました。直接の面談ではネット上ではなかなか得られない情報もあり、こういう面ではおすすめです。正直面談するのは、一定の時間を割く必要があり、やや億劫な面があるのは事実ですが、思いのほか、有益な情報が得られるケースも少なくありません。

時間としてはだいたい1時間ほどで終了しました。後日、面談中に話題に上がった医療機関の情報を送ってくれるなどのやり取りをメールで数回しました。その後、別の会社の求人で私の転職が決まったため、この会社とのやりとりは一旦終了となりました。向こうもこちら側がいくつかの求人を並行して進めていることは承知していますので、その旨を伝えれば特に問題はありません。

まとめ

医師転職の最初の一歩は医師求人会社に登録して、募集求人をなんとなく眺めてみることから始まります。急な事情で転職を急ぐ場合は初めから転職エージェントに全面的にバックアップしてもらった方がスムーズに進みやすいですが、このページをご覧の先生は、なんとなく転職ってどうかなと考えている先生も多いと思います。そのような先生は空き時間に求人を検索してみたり、メルマガをチェックすることから始めると良いと思います。求人の検索は何度もやっているとだんだんコツが掴めてきますし、思い切って、全然先生と関係ない地域や診療科でみてみると、意外に面白い結果が出てきたりします。医師が多い都心は求人が多いですが、地方の方が待遇は良いなど、傾向が見えてくると思います。色々な条件で検索して試してみて下さい。

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