
先生はスポットのアルバイトをした経験はおありでしょうか?スポットのお仕事だとその日一日限りなので、少し興味があるような現場や分野なども、お試しのような形で働きながら、なおかつ給与ももらえるので一石二鳥です。また転職を検討している職場でスポットの求人があれば、仮想的にトライアル勤務も可能です。今回は給与以外にも得るところが多い、スポットのお仕事のオススメです。
スポットバイトは結構多い
スポットのお仕事というのは、探してみると結構あります。多いのは外来のお仕事や、健診のお仕事、自由診療においての問診業務や、日当直業務です。スポット勤務の特徴として、結構直近の募集がかかることも少なくありません。もしスポット勤務を希望する場合は、先生がお住まいの地域のスポット求人のメルマガを登録しておくと、ホットな情報を取り逃がさず仕事を得られる可能性があがります。
色々な現場を経験できる
スポット勤務では色々な現場をお試しのような形で、勤務することが可能です。たとえば普段病院で内科の仕事をしている先生も、他の病院やクリニックの外来のお仕事をしてみると、普段の仕事環境と異なるので、色々と勉強になります。他の職場の良いポイントを見つけて取り入れたり、普段のしごと環境が恵まれていることを実感する場合もあります。
代表的な仕事
スポットで多いのは、外来や健診、当直のお仕事です。これから比較的仕事の再現性が高いというか、スポットの医師でも入りやすい業務なので募集が多いです。また自由診療領域では、施術前の問診業務やカウンセリング業務もあります。スポットのお仕事で高度なスキルを要するものや、施術系の施術はほぼありません。やはりリスクが高いからでしょう。
有給休暇でスポットバイトも!
有給休暇にあまり興味がない先生もいらっしゃるかもしれませんが、有給休暇を取得しないのはもったいないです。有給休暇は労働者の権利ですので、取得しないとタダ働きをしているようなものになってしまいます。
仕事が好きな先生には、有給休暇を取得して、その日に他の職場でスポットバイトをすれば、有給休暇での給与と、スポットバイトでの給与で、二重取りが可能でお得です。基本的に有給休暇を取った日には何をしても問題ありません。就業規則で副業を禁止している場合や、公立病院にお勤めで、身分は公務員になる先生など、一部バイトが出来ない先生もいらっしゃいますが、多くの民間病院にお勤めの先生には問題ないと思います。
カルテ操作などは補助してくれるところも多い
スポットの勤務で、最も困るのは、電子カルテの操作かもしれません。電子カルテが会社によって使い方がかなり異なるので、結構迷います。しかしそれは医療機関側も分かっていますので、補助のシュライバーさんがついてくれたりして、フォローしてくれます。
私のスポット経験
私は有給休暇や休みの日を使って、実際に色々な現場をとりあえず経験してみました。いくつか具体的な例を挙げてみます。
ワクチン接種
新型コロナウイルスのワクチン案件では、一時期随分高給与の求人が乱立しました。その一部に私も参加してみましたが、結構現場によって異なる印象でした。一日待機していても、数人しかみえない現場もありましたし、一日数百人対応する現場もありました。
ワクチン接種の案件では、診察は問診と視診で、とにかくテンポよく回していく必要があります。ここで面倒になるのが、サインです。いちいち手書きをしていると、時間がかかりますし、数百回もサインをすると普段はパソコンばかりで、今は手書きをほぼしないので、手が痛くなります。
多くの先生が、ネームと認印を持ち込んで、それで対応していました。しかしこれだと、2回スタンプを押す手間が生じます。これは面倒だなと思っていたところ、ネームと認印が一体化されて、同時に押せる商品がでていました。(参考サイト→一心堂印房)
こちらの商品は非常に便利です。ワクチン接種のサインは一瞬で済みます。一人当たり数秒は節約できます。たった数秒かもしれませんが、多くの人数に対応しなければならない場合は、結構な差になります。事実、こちらのスタンプを利用するようになったところ、明らかにわたしの並んでいる列は、早く対応できました。
今後は以前のように混雑する、コロナワクチン接種の現場は無いかもしれませんが、季節性のインフルエンザワクチンなどは、毎年仕事が見込まれるので、こちらの時短ツールを使用すると、かなり楽になります。
内科外来
外来もスポットの勤務も結構多いです。私が経験したのはクリニックでしたが、土曜日午前の募集で、結構患者さんが多かったです。電子カルテでしたが、いずれの現場でも入力補助のシュライバーさんがついてくれました。オーダーなどはほぼやってくれて、カルテ記載も、患者さんが言った内容、私が説明した内容などは、ほぼ下書きをしてくれていたので、私は少し記載を調整するだけで済んでしまいました。
特にクリニックの外来だと、特定疾患や生活習慣病管理料を意識したカルテ記載や、説明が必要になりますが、スポットの場合は、補助の事務さんがうまくやってくれている印象でした。現場によってはこのような、診察、説明をお願いしますというレクチャーがあったので、それに従って行います。基本的には現場のやり方に従ってやるほうがお互いに仕事をしやすいと思います。
医療脱毛クリニックの問診
自由診療系の問診のみの業務は、一時期わりと募集がありました。人気なのですぐに埋まってしまいがちですが、いくつかのクリニックでバイトをさせて頂きました。こちらも色々な現場をみると勉強になります。基本的には診察室の個室で待機できる現場が多かったですが、都会の手狭なクリニックでは、物置きのようなところで一日過ごした経験もあります(笑)。
自由診療のクリニックは、電子カルテが特殊なケースもあり、やや困りました。通常の外来のように患者さんが多いわけでもないので、事務さんがついてくれることもなく、最初に一応レクチャーがありましたが、かわらなければその都度聞きに行くという感じでした。医者はヒマですが、カウンセラーの事務さんは結構忙しそうなので、若干聞きにくいということもありました。やっと慣れた頃に終業で、まあやむを得ないのかなとも思います。
もし医療脱毛クリニックなど、自由診療でのお仕事を定期的に行うことを検討されている先生は、一度スポットで似た現場を経験することをおすすめします。というのは、自由診療はかなり先生を選ぶ現場で、向き不向きが顕著だからです。体力的には負担が少ない現場が多いですが、空き時間のヒマさに耐えられなかったり、患者さんではなくお客様として対応しなければならないことに、合わないという先生もみえるからです。合わない仕事を選んでしまうと、結構苦痛です。スポットバイトは、仮想的にトライアル勤務という形でもできるので、おすすめです。
健診外来
健診の業務は季節によっては多いです。一般的な健診センターのようなところもありますが、地方だと出張健診のような形で会社の会議室で行うようなこともあります。私は出張健診の現場をいくつか経験しました。カーテンで仕切られた仮の診察室で、問診、聴診、視診、打診を行う業務です。内容はルーチンなので、難しいこともなく、初期研修後の最初のアルバイトとしても人気がある現場です。
ちなみに看護師さんでも健診のスポットバイトはよくあるそうですが、現場によっては早めに集合して、会場設営をすることも仕事に含まれており、結構大変だそうです。医者は診療以外の業務は頼まれませんでしたが。。
特殊健診というのがありますが、聞き慣れないので、応募を躊躇してしまう先生もいらっしゃるかもしれませんが、特に難しいことはありません。私が行った現場では、特殊健診で追加する問診の内容は記載されていましたし、強いて言えば、膝蓋腱反射、アキレス腱などの腱反射を行ったくらいです。打腱器も貸してもらえます。普段腱反射の診察はたしかにほとんどやらないので、その復習をしておけば問題ないと思います。
※スポットバイトでは、その現場のやり方に合わせる
スポットバイトでは特に個性を出す必要はありません。医療機関としては足りない部分を、外部の先生に補ってもらえば良いと考えており、正直言ってものすごいスキルや戦力として期待しているというよりも、常勤の先生の補助をして欲しいという側面の方が強い気がします。働く側としても、勤務先の方針に従って、確立されたやり方に乗っ取る方が無難だと思いますので、よっぽど医学的におかしいようなもの以外は、その現場のやり方に準じる方が良いと思います。