
以前もいくつかの想定パターンで、いま転職するならどうするかというテーマで考えてみましたが、今回は、記事執筆時点で、私が実際に転職をする想定で考えて見ようと思います。2025年現在での、私がとる戦略、勤務形態、実際に転職する際に注意するポイントもご紹介してみようと思います。
私の転職での希望
・子どもとの時間を確保したい
・そのため週4日勤務を希望
・残業がない
・連休を確保したい
・収入もある程度確保したい
いま現在、私が転職の際に希望する条件は以上のようになります。子どもが小さいので、できる限り今は子どもと一緒にいる時間を増やしたいという思いがあります。本音を言えば仕事は週1-2くらいに抑えて、ずっと子どもと過ごしたいくらいですが、生活のためにはそうもいかず、私が働かなければなりません。ちょうどいい塩梅としては、週4日というのが現実的かと思います。
戦略の概略
非常勤を週4日週4連勤、週3連休を確保
自由診療と保険診療を半分ずつ
マイクロ法人戦略をとる
私の希望を実現するためには、週4日、いくつかの勤務先に分散して非常勤の仕事を行います。週のスケジュール的には週4日は連続で働いて、週3日連休をつくる方針をとります。仕事内容としては、自由診療と保険診療を分散します。また社会保険料の節約と、資産運用のためのプライベートカンパニーとして、マイクロ法人を設立します。
スケジュールの想定
月曜日 お休み
火曜日 A美容皮膚科
水曜日 在宅診療クリニック
木曜日 在宅診療クリニック
金曜日 B美容クリニック
土曜日 お休み
日曜日 お休み
上記のように、火曜日から金曜日までは、連続で働いて、土曜日から月曜日までは、連休を取れるようにします。自由診療のクリニックを火曜日、金曜日にしたのは、自由診療の方が経験上、事前に申告すれば、休みが取りやすいからです。
3連休あれば旅行も行ける
毎週3連休があるような状況になるので、国内旅行も2泊3日であれば、好きなときに行くことが可能です。このように考えるとかなり恵まれた状況であると考えられます。
有給休暇もとれば、長期旅行も行ける
非常勤でも、有給休暇は取得可能ですので、有給休暇を元々の休みと合わせれば、海外旅行に行くことも現実的に可能です。日本では労働者の権利が強く、保護する制度も充実しています。これらの権利を適切に行使しないことは非常にもったいないことです。(参考記事→有給休暇は非常勤でも取れる!)
仕事内容の選び方
仕事内容としては、保険診療を軸に、自由診療を一部取り入れる方法です。上記では半分ずつの想定にしましたが、場合によっては保険診療の比重を高くすることも想定しています。保険診療のみにしないのは、仕事に変化をつけて飽きがこないようにするためと、自由診療で問診中心の仕事の場合は、空き時間を有効に活用出来るためです。空き時間に法人の仕事を行うことで、時間を有効活用できます。
仕事先の分散によるリスクヘッジ
保険診療の仕事は週2日、同じところでも良いかと思いますが、自由診療の仕事はやや流動性が高いため、必ず分散します。今回は非常勤を3ヶ所掛け持つことで、勤務先を分散してリスク対策を行っています。もし一つの仕事が雇い止め等で続けられなくなっても、残った仕事を続けながら他の仕事を探すことができます。
非常勤の仕事は、仕事を得やすい反面、失いやすいというデメリットもあります。週1日の非常勤では週5日常勤で働くよりも、ある意味気楽な面もあります。しかしそれは雇用主も気負うことなく、労働者を雇い止めできるデメリットを伴います。
マイクロ法人を利用する理由
一般的に医師が節税目的にマイクロ法人を立ち上げるのは、事務仕事の手間を考えるとコストパフォーマンスが見合わないため、万人向けではないと思います。しかし私はすでに立ち上げてしまった法人があるので、こちらをそのまま利用する形を取ります。協会けんぽの場合は、家族を扶養に入れることもできますし、社会保険料が法人の給与で固定されるので、非常勤で稼いだ給与の事は考えなくて良くなるというメリットがあります。
もし新たに立ち上げる必要がある状況であれば、正直やらないかもしれません。たしかにメリットはあるものの、かなり面倒で、コストパフォーマンスが悪いからです。法人そのものの維持費用もかかります。社会保険料のメリットはるものの、休みの日に法人関連の仕事(行政への届け出や質問など)をある程度することを考えると、有給休暇を取って、スポットバイトを年に何回か入れた方が割が良いような気がします。
いましかない時間を噛み締めたい
仕事のこと、収入のことを考えれば週5日働くほうが適切であると私も思います。しかし子どもが小さいのは本当に限られた時間です。この時間は、いましか感じることができません。晩年いくらお金を積んでも買うことができない時間です。私はいまこの時間を噛み締めて、大切に過ごしたいと思います。
できれば週3日勤務にしたい
可能なら週3日まで勤務を減らす方が理想です。高単価な日給の仕事を確保すれば、非常勤の週3勤務でも、週5日の常勤に匹敵する収入を確保することも可能です。記事を書いているうちに、よく考えれば週3日でも良い気がしてきました。しかし最初に私が思い浮かんだ手法は、やはり週4日の勤務でした。これは私の中でもまだ言語化できない直感に近い部分も多いです。
言語化出来る部分で理由をご説明すると、週3日全てで高単価な勤務を、安定的に確保することが出来るのか不安があることと、週3日の勤務に一度身体が慣れてしまうと、その後子どもが大きくなってから、アップシフトする自信が私にないという気持ちがあります。特に後者の理由が大きいです。人間は、一度ラクな環境に慣れてしまうと、再び厳しい環境に行くのはなかなか難しいものです。私は一度勤務日数を減らすと、そのままズルズルと行ってしまいそうなので、今のところは踏みとどまろうかと考えます。
医者のダブルインカムなら余裕
少し今回の想定とはズレますが、医者のカップルの場合、今回の手法や、週3日にした手法でも、余裕で生活できます。御夫婦で労働力を分散することで、時間もある程度のお金も確保することは、比較的容易です。しかしキャリア形成の面では犠牲にしなければならない部分もあるので、そのあたりは割り切りが必要になります。全てが上手くいく選択というのは、なかなか難しく、時間とお金を得ても、全てが得られるわけではないところが、人生の難しいところだと思います。たとえ世間一般からみればかなり恵まれていたとしても、医師のキャリアや名誉のことで、ご自身にしかわからない葛藤などは抱えるのだと思います。