「転職活動」自体はノーリスク!

先生は転職についてどのような印象をお持ちでしょうか?転職経験がない先生にとっては、大きなイベントと感じるかもしれませんし、何度か転職経験がある先生にとっては、面倒なイベントという印象があるかもしれません。

転職未経験の先生には、転職がリスクが高く、賭けのように捉えている先生もいるようです。しかし転職はしっかり対策をたてればそこまでリスクが高いことではありません。むしろ今よりも良い環境を手に入れるチャンスにも十分なります。また転職でなく、「転職活動」については全くのノーリスクです。先生の今の環境が市場にマッチするものかチェックもできますし、よりよい環境があれば移るチャンスにもなります。

今回は先生方がもっと気軽に転職活動をして頂ければと思って書いた記事です。

「転職活動」自体は完全ノーリスク!

「転職」でなく、「転職活動」については全くのノーリスクです。強いて言えばかけた時間が無駄になることもありますが、リターンを考えると、かけた時間分は得られると思います。実際に転職に至らなくても、転職市場を把握しておくことは、リスク管理になり、非常に有用です。

リスク管理の時代

今は医療機関も破綻する時代です。いきなり今の勤務先がなくなるという可能性は高くはないと思いますが、労働環境や待遇が悪化するということは普通に起こります。実際私も同僚の医師が同時期に退職した時期があり、入院患者数が一気に増え、一時期仕事が激増した経験があります。また知り合いの先生には、同じ仕事内容にもかかわらず、給与が下がることになった例もあります。いきなり全てを失う可能性は低くても、労働環境や給与が悪くなることは、医師にも普通に起こり得ます。

平時こそ転職活動を!

実は転職活動の一番いいタイミングは、転職を考え始めたときではなく、転職など全く考えていない時期であると私は考えています。その理由を3つ上げてみます。

1.時間的、精神的余裕がある。

転職で最も重要なことの一つは精神的な余裕です。余裕がない状況での転職は良い判断ができずに、失敗する可能性が上がります。一方で特に転職する必要がない状況では、当然精神的に余裕があります。転職の条件も客観的に判断が可能です。転職を意識しない時期に少しでも転職市場を知って知識を蓄えておくと、いざ転職しようと思った時にかなり有利です。転職市場は流れもあります。長期的な動向を知っておくと、転職を有利にすすめることが可能です。

たとえば、新型コロナウイルスのワクチン関連では、非常に条件がよい求人が一時期乱立した時期があります。普段から転職市場を見ていた先生は、このような案件をスポットや非常勤でゲットして、非常に大きな収入になりました。実際私も高単価のコロナワクチン案件をいくつも獲得し、臨時収入を得ることができました。転職活動をしているとこのような棚ぼた的なこともおこります。

このような良い求人は今でも出てきます。例えば検診の仕事で人手が足りない日や、急な代診を立てる場合は、通常よりも高単価の仕事を得ることは今でも可能です。目を光らせて置くことが大事です。

2.今の職場も納得して働ける。

転職活動をしていると、今の職場が他の職場から見てどういう位置にあるかチェックできます。市場平均よりも高ければ今の環境に納得して働くことができますし、もし平均よりも待遇が悪ければ、その仕事を続けるかを一度考え直すことできます。転職活動をする先生が、みんな転職するわけではありません。転職活動を通して、今の職場が恵まれていることを知り、元の仕事を継続される先生もいます。それはそれで非常に意味があることであると思います。

3.転職したくなったら、スムーズに転職が可能

転職市場を知っておくと、転職が当然転職がスムーズにすすみます。特に今の職場に不満がなくても、配偶者の転勤や、家族の介護で実家に戻らなければならないなど、思いもしない理由で転勤の必要が生じる場合もあります。その際も事前に準備をしておけば、焦ることなく転職を勧めることができます。時間が限られた転職は、妥協してしまい、後で後悔することもあります。事前に対策をしておけば、転職失敗のリスクを減らすことが可能です。

実際私も、今は転職の予定は全くありませんが、転職サイトのメールマガジンをいくつか購読しており、常に最新の転職情報をチェックしています。非常勤先もよりよい待遇の求人がないか、外来の単価はどうか?、今年の検診の動向は?など、常にアンテナを張っています。最新の情報チェックはメールマガジンが最適です。読み流すだけでおおよその動向を把握しておくことができます。

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