当直免除の求人はあるのか?

転職での条件で多いものの一つは、当直を免除して欲しいという希望です。現状の当直業務が負担になっており、その状況を変えるために転職を希望する先生は多いです。当直免除の案件ですが、結論から言えばこの条件は叶えられる可能性が極めて高いです。今回は当直なし転職について考えていきます。

当直免除は非常に現実的

転職を機に、当直業務から離れたいという先生も多いと思いますが、若手の先生の場合は、そのような都合の良い求人があるのかと、心配される先生もいらっしゃるかもしれません。しかし当直免除の求人は、探してみるとそう珍しいものではありません。当直免除希望だからといって、外来のみの業務などに絞ることや、自由診療に移行する必要もありません。今まで通り入院患者さんを受け持つなど、以前と同じような仕事内容で、当直のみ免除の求人を探すことも、現実的に可能です。当直免除というのは、転職の条件の中では、比較的叶えやすい条件であると思います。

やらないことは事前にしっかり確認

当直免除で転職をする際の注意点は、当直は絶対にやらないことを入職前に明言して、先方に納得して頂いた上で、入職をする必要があることです。絶対にここの点は曖昧にしない方がいいです。ひとまず当面は当直なしで、、のように濁すと、後々に必ず面倒なことになります。この場合、当直を頼まれることは、もはや時間の問題であると考えてください。入職時の雇用契約書に、「当直:なし」と明確に示して貰いましょう。それができなければ、他の転職先をあたった方が良いです。転職条件は、最初が一番肝心です。最初に条件を曖昧にしてしまうと、後々まで面倒なことになりかねず、再転職が必要になるケースもあります。これは先生にとっても面倒です。

病院勤務、内科常勤等でも可能

病院勤務で当直を行うことが普通のところであっても、当直免除でも相談可能なところは少なくありません。先生がお勤めのところでも、当直を免除されている先生はいらっしゃると思います。そのような先生は、入職前に当直はやらないという条件で入職していると思われます。事前に労働条件を確認して入職すれば、当直業務はやらないことが前提なので、頼まれることもなくなり、余計なストレスがありません。

非常勤にする必要はこれだけではない

当直なしの条件だと、常勤では難しいのではないかと考える先生もいらっしゃるかもしれませんが、当直免除の条件を理由に非常勤に切り替える必要はないと考えます。もちろん他にも色々条件がある場合、常勤では難しいケースもあるかもしれませんが、当直免除に限れば、常勤でも募集は多くあります。上記のように入院患者さんを受け持つ環境でも、当直免除の条件で入職は難しくありません。非常勤に振り切る場合は、他にも非常勤のリスクを飲み込んだうえで、納得して行う方が良いです。

注意は日直

当直免除の条件で注意が必要なのは、日直についての考え方です。当直をやらない先生には、日直もなしという前提で動いてくれる病院もありますが、日直は別物と考えている病院もあり、これは意外な盲点です。先生としては日直も免除のつもりであった場合、思わぬ行き違いが起こる可能性があります。日直も避けたい先生は、こちらもやらない旨を伝えておく必要があります。転職後にお互いの考えに齟齬があるとかなり面倒です。労働条件は転職前に十分確認をすることをおすすめします。

エージェントさんに無いと言われたら、何かがおかしい

ないとは思いますが、当直なしの条件でエージェントに求人検索を依頼しても、断られた場合は、それは何かがおかしいです。まず真面目に探していません。そのような場合は、すぐに他の会社に切り替えて別のエージェントに依頼しましょう。実際たまにあるのですが、ロクに調べもせずにそのような求人はないと冷たくあしらわれるケースがあります。特に転職の最初にそのようなケースに当たると転職そのものの意欲が失せる可能性があります。しかしまったく気にする必要はありませんので、どうか諦めないで、すぐ次に移ってください。

転職ではないが、現状の職場に交渉も一考

もし今の職場が気に入っていて、当直さえなければ勤め続けたいと思われる先生は、今の職場で当直免除の条件を交渉してみる価値があります。その際は、もし当直免除が難しければ転職する旨を伝えます。そうすると案外あっさり解決する可能性もあります。というのは、先生が退職された場合、新たに医師を雇用する必要がありますが、医師一人を新たに探して雇用することは、多大な労力とお金がかかります。いつ新たな先生が来てくれるか、時期も読めません。医療機関側としては、本音では当直を続けて欲しいかもしれませんが、辞められるくらいなら当直なしでも続けてくれる方が、よっぽどありがたいわけです。

このあたりの医療機関側の事情を把握していると、交渉を有利に進めることができます。もし難しければ他に転職すれば良いだけですし、うまくいけば先生にとっても転職の手間なく、良い条件で働くことができます。

しかし急に先生が当直なしになったことをよく思わない同僚医師もいるかもしれません。もしそこに居づらくなるようであれば、あっさり転職してしまった方が、精神衛生上は良いでしょう。交渉の結果、有利な条件で働くことができても、やはり他の先生の手前もあるので、そこの塩梅が難しいところです。あまり露骨にやりすぎると、やはり不満の声もあがってきますので。。

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