医療脱毛クリニックへの転職

医療脱毛クリニックで働けるのはどんな先生か|研修医・年齢・性別・向き不向き

※この記事は、2023年に別のサイト「医療脱毛クリニックバイト.com」で書いた記事を、このサイトに移してまとめ直したものです。その後、2025年には大手の医療脱毛クリニックが相次いで経営破綻するなど、業界の状況は変わっています(参考記事:医療脱毛クリニック経営破綻の衝撃)。

医療脱毛クリニックで働いてみたいけれど、自分でも働けるのだろうか。研修医でも大丈夫か、年齢は関係ないか、男性医師でも女性向けのクリニックで働けるか。この記事では、よく聞かれるこうした疑問と、医療脱毛クリニックに向く先生、向かない先生についてまとめます。

条件は、初期研修の修了だけ

結論から申し上げると、初期臨床研修を修了していれば働けます。

医師が保険診療のアルバイトをするには、初期研修の修了が必須です。厳密に言えば、健診や美容などの自由診療では必須ではないと思われますが、医療脱毛クリニックでも、初期研修の修了を採用の条件にしているところがほとんどです。なお、初期研修中のアルバイトは原則として認められていません。

診療科も問いません。よく聞かれるのが、皮膚科や形成外科でなくても良いのか、ということですが、まったく問題ありません。特別な知識やスキルは必要なく、むしろマニュアルに沿って無難に対応できる先生が求められています。

初期研修を終えたばかりの先生、後期研修中の先生

初期研修を終えたばかりでも、問題なく働けます。美容業界では、若い先生はむしろ歓迎されます。お客様と年代が近いこともあるでしょう。皮膚科や形成外科をローテートしていればなお良いですが、必須ではありません。

最近は、後期研修に進まず、美容クリニックや健診クリニックを掛け持ちして働く先生もいます。それぞれの先生の方針ですが、専門医は取らないまでも、何らかの後期研修はしておいたほうが、将来への備えになると思います。美容医療の求人は、需要と供給のバランスが崩れたときにどうなるか読めません。理想は、保険診療と医療脱毛クリニックの掛け持ちだと、個人的には思っています。

後期研修中は、初期研修医と違ってアルバイトができます。ただ、平日は常勤で、土日も日当直が入ることがあるので、定期の非常勤はハードルが高いです。現実的なのはスポット勤務です。医療脱毛クリニックは、なぜか直前に募集がかかることも少なくありません。求人サイトのメールマガジンに登録しておくと、直前のキャンセルで空いた勤務の情報も入ってきます。後期研修中は給与が低いわりに、専門書や学会費など出ていくお金が多いものです。月に1回でもほかに収入があると、かなり違うと思います。

私の周りには、後期研修中に自分からアルバイトをする先生はほとんどいませんでした。私も、初めてアルバイトをしたのは後期研修がほぼ終わる頃でした。慣れない職場に飛び込むのはハードルが高いものです。最初のアルバイトなら、医学的に難しい判断を求められることがまずない、健診か医療脱毛クリニックがおすすめです。

なお、3年目で医療脱毛クリニックに常勤で就職し、院長として働く先生もいます。ただ、院長(管理医師)の契約には注意が必要です(参考記事:自由診療での院長(管理医師)案件の注意点)。

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年齢は関係あるか

医師の求人には「年齢不問」が多いです。法律で、決められた理由がない限り、年齢で応募を区切ってはいけないことになっているためです。では実際のところ、医療脱毛クリニックに見えない年齢の壁はあるのでしょうか。

医療脱毛クリニックで働く医師は、20代から30代が中心で、若い先生が多いのは事実です。お客様の年齢層に合わせて、若い先生を積極的に採用しているクリニックもあるでしょう。ただ、50代の先生もいらっしゃいます。私がお客様として受診したときも、カウンセリングをしてくれたのは50代の先生でした。年齢を理由に働けない、ということはありません。

今後は、中高年のお客様も増えていくと思われます。将来の介護の負担を減らすために VIO 脱毛を受ける「介護脱毛」が、中高年の間で話題になっています。中高年をターゲットにした店舗が増えれば、医師も中高年の先生のほうが求められるようになるかもしれません。体力的にも続けやすい勤務なので、年齢を問わず挑戦する価値は十分にあります。

男性医師は、女性向けのクリニックで働けるか

医療脱毛クリニックは、女性向けのクリニックが多くを占めます。男性医師が女性向けのクリニックで働けるのか、と思われる先生もいらっしゃるでしょう。結論から言うと、まったく問題なく働けます。

女性向けのクリニックとしては、できれば女性医師を採用したいのでしょうが、女性医師の数は男性医師に比べて少なく、女性に限るとシフトが埋まりません。求人で性別による差別をしてはいけないという法律の影響もあるようです。診察も、デリケートな部位は看護師さんが撮った写真で行うので、男性医師でも困ることはありません。

看護師さんは逆で、メンズ脱毛クリニックでも女性の看護師さんが多く働いています。私が働いたメンズのクリニックでも、デリケートな部位は男性看護師、ほかの部位は女性看護師が施術するのが普通でした。もちろん、女性医師がメンズのクリニックで働くこともまったく問題ありません。個人的な印象ですが、女性医師は美容業界で重宝される傾向があるように思います。

一度現場を離れた先生も

出産や子育てなどのライフイベントで、一度仕事を離れた先生も、まったく問題なく働けます。専門医をお持ちの先生でも、お子さんが小さいなどの理由で、以前の現場にフルタイムで戻るのは難しいこともあるでしょう。週1回程度でも医師の仕事をしておくと、経済的にも安定しますし、良い気分転換にもなります。医療脱毛クリニックは夜が遅いのが少し難点ですが、20時まで勤務できるなら、かなり選択肢があります。

履歴書の空白は、今しっかり働ければ問題になりません。採用する側が見ているのは、決められた日時にきちんと来て、普通にコミュニケーションがとれるかどうかです。久しぶりに仕事をすると、結構面白いものです。せっかく医師免許を取ったのに、まったく仕事をしないのはもったいないと思います。

向く先生、向かない先生

ここまでで分かるとおり、医療脱毛クリニックで働くための条件は、ほとんどありません。むしろ大事なのは、合うか合わないかです。

向く先生

  • 比較的ゆっくりした勤務がいい
  • ほかにやりたいことがある
  • 本を読む時間や勉強の時間が欲しい
  • 疲れているので休む時間が欲しい

向かない先生

  • 暇に耐えられない
  • 忙しい現場が好き
  • 自由診療に疑問がある
  • 長時間座っているのが苦痛

医療脱毛クリニックの勤務は、空き時間が圧倒的に多いです。空き時間にやりたいことがある先生にとっては、お金を稼ぎながら自分のこともできる、一石二鳥の仕事です。読書、論文の執筆、勉強、体を休めることには、最高の勤務と言えるでしょう。

逆に、やることがない環境では、自分でやることを作らなければならず、かなり苦痛かもしれません。スマートフォンも、一日いじっていれば飽きてしまいます。医療脱毛クリニックは医師の入れ替わりが比較的多いのですが、暇さに耐えられずに辞めてしまうのも、理由の一つだと思われます。体を動かすのが好きな先生には、一日中座りっぱなしの環境はかなりつらいでしょう。

常勤先に、アルバイトは知られるか

常勤で勤めている先生が医療脱毛クリニックでアルバイトをする場合、常勤先に知られるかを気にされることもあると思います。

アルバイトをしていること自体は、住民税で知られる可能性が高いです。住民税を給与から天引きされている場合、ほかに所得があると納税額が増えるためです。住民税を自分で納める方法もありますが、それはほかに所得があると言っているようなものです。ただ、常勤の医師がほかでアルバイトをするのは昔から普通のことで、禁止している病院は一部の例外を除けば少ないです。知られても、問題ないことがほとんどでしょう。注意が必要なのは、公立病院などにお勤めの公務員の先生です。原則として副業が禁止されています。

美容のクリニックで働いていることを知られたくない場合は、確定申告をご自身ですれば、まず知られることはないと思われます(参考記事:確定申告について不安な先生へ)。年末調整のためにアルバイト先の源泉徴収票を常勤先に出すと、どこで働いているかがわかってしまうので注意しましょう。

まとめ

  • 条件は初期研修の修了だけで、診療科も問いません。
  • 初期研修を終えたばかりの先生も、後期研修中の先生も働けます。後期研修中はスポット勤務が現実的です。
  • 年齢や性別で働けないということはありません。一度現場を離れた先生も大丈夫です。
  • 大事なのは、空き時間の多さが自分に合うかどうかです。

まずはスポットで一度働いてみて、合うかどうかを確かめるのがおすすめです(参考記事:スポットバイトのススメ)。働き方は、常勤より非常勤がおすすめです(参考記事:医療脱毛クリニックは非常勤がオススメ)。

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この記事を書いた人:管理人 転職経験のある現役医師。複数の医師求人会社と面談し、いくつもの医療機関の採用面接を受けて転職しました。自分が転職するときに知りたかった情報を、失敗談も含めて書いています。 プロフィールを見る →